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【感想/応援記事】諸星すみれ『つむじかぜ』

デビューミニアルバムに続き、ファーストシングルの記事も書いていきたいなと。デビューから半年でシングル発売は、想像以上に早く、驚きました。。。

 


概要:諸星すみれ『つむじかぜ』

昨年10月にミニアルバム『smile』でアーティストデビューを果たした諸星すみれさんの1stシングルになります。

CD情報はこちらから(楽曲の試聴もできます)

https://www.jvcmusic.co.jp/flyingdog/-/Discography/A026544/VTZL-171.html

1曲目は、前回のミニアルバムに引き続き、TVアニメ『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』のOP主題歌。作詞が岩里祐穂さん、作曲が白戸佑輔さんのコンビが引き続き担当。

また、発売に先行して、2月9日の『リスアニLIVE! 2020』にて披露されており、その時から「良い曲だなぁ」と思っていたので期待値も高かったです。

 

『smile』各曲の簡単な感想

つむじかぜ

『真っ白』を冬の曲とするならば、この曲は春の曲だと感じさせる、高まる、そして前向きな気持ちが前面に出ている曲だと思います。
2番の歌詞の字余りは岩里さんの自由さが随所に現れているのですが、それをソツなく歌いこなしているのも、すごいなぁと思ったり。
Cメロからラスサビのコーラスをバックに歌うのは、やや珍しいけど、シンプルで癖の無いボーカルだからこそ、こういう合わせ方もあるんだなぁと感心。
個人的には、Bメロやサビから、なぜか、どことなく『約束はいらない』に近い雰囲気を感じるので、その辺りも坂本真綾さんのデビューシングルと勝手に重ねてしまい、未来にも期待したくなってしまう。

SCREEN GIRL

正直、試聴時点ではあまり刺さっていなかったけど、フルで通すとかなり良い曲で、良い意味で裏切られた。
水曜日のカンパネラ」のケンモチヒデフミさんが作曲担当。あまり詳しくないのだけど、『アラジン』や『シャクシャイン』などを聴く限り、気持ち良い音楽に耳触りが良く心地よい言葉を重ねた楽曲が好印象。
ただ、この曲は「水曜日のカンパネラ」ほどには独自路線には行っておらず、知らない人でも違和感なく受け止められるような、よそ行きっぽい上品な仕上がりになっているように感じた。
個人的に秀逸だったのは歌詞。珠鈴さんは全く存じ上げなかったのだけど、18歳とかなり若い方で。
でも、だからこその鋭い感性というか、誰しもがどこかで感じたことのある「今ならではの息苦しさ」をすごく良く表現しているなぁと単純に感銘を受けてしまった。
こうした鋭い感性の歌詞と、独特の世界観がありつつも受容力の高い楽曲と、癖がなくどんな曲でもフィットしやすいボーカル(この曲は、敢えて平坦に歌っていると感じる)が揃い、不安定さを感じさせながらも力強い楽曲になっていると思う。

ワンダーワンダー

ミュージカルの劇中で流れても違和感ないだろうな、というくらいに、イントロと最初のボーカルから舞台の情景が目に浮かぶ。楽曲だけでここまで想像を刺激するのがすごい。
5分33秒と、実は比較的長い曲なんだけど、楽曲の世界に入り込んでいるうちにあっという間に過ぎ去ってしまう感じがある。
声優だけでなく舞台などでも場数を踏んできているからこその楽曲。例えば、同じセリフ入りの曲でも、東山奈央さんの『青空ダイアリー』とはベクトルが違くて、声優よりは舞台俳優の側面がすごく強い。
1stシングルでこんなに多彩な表現などを要する楽曲を持ってきて、しかもそれが崩れずにきちっと完成されていることに驚く。
ステージの上で動いたり、色んな表情を見せたりしながら歌ったりするんだろうと思うと、絶対ライブ映えするので、ぜひお披露目してほしいところ。

輝きのエチュード(Present Track:配信は無し)

星宮いちごがいる!
当たり前なんだけど、キャラクター星宮いちごと、アーティスト諸星すみれの交差点があったらこんなボーカルなんだろうな、と素直に思える。
原曲とは違うアレンジなのも、変に比較しなくて済むし、個人的には良かった。「星宮いちごが将来、輝きのエチュードをオーケストラアレンジで歌ったらこんな感じ」というイメージ。

しかし、鷺巣さんのアレンジはやっぱり強いなぁ、、、Cメロのあたりは本当に涙腺が刺激されて、泣きそうになってしまう。。。

配信ではなく、CDにしか収録されていないのですが、アイカツ好きなら、この曲だけでもCD買う価値があるんじゃないか、と思います。

 

『つむじかぜ』全体を通じての印象

想像以上に強い曲が揃っていて、大満足でした。
正直、デビューミニアルバムの時点で完成度がかなり高かったので、次のシングルでどれくらいのことができるのか、、、と若干不安だったのですが、杞憂に終わって良かったです。

同じレーベルでも、パワーのあるボーカルならJUNNAさんや鈴木みのりさん、カワイイ路線なら東山奈央さん、しっとり路線は安野希世乃さんと、ワルキューレメンバーの存在感が強い中、どんな色を出していくのだろう、、、と思っていたのですが、今回の3曲とも、特にカップリングの2曲は、違う色を出せているような気がしました。

また、個人的な驚きだったのは『輝きのエチュード』のセルフカバー。星宮いちごとしてのソロ曲は限られており、割と「切り札」に近いカードかなと思っていたので、1stシングルから惜しみなく出してきたのは、もちろんすごく嬉しかったのですが、その一方で驚きもありました。
ただ、デビューミニアルバムから1stシングルと、これだけ多様な楽曲を歌えるなら、このタイミングで「アイカツ!」ファンに、アーティストとしての諸星すみれを知ってもらうべき、という判断だったのかもしれません。いずれにしてもファンとしてはこんな嬉しいカバーが早々に実現したのは有難い限りでした。

 

今後の予定など

前回のデビューミニアルバムの感想記事で、「2020年にやってほしいこと」として以下を書いていました。
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レーベルとしても推していきたい気持ちは感じる一方、単独ライブとかはまだまだ時間がかかると思うので、たとえば、
①タイアップつきのシングル発売
②ライブとは異なるミニイベント実施(シングルに抽選券封入とか?)
③リスアニ以外のライブに1つ出演(アニサマは難しいか。来年のANIMAXとか?)
くらいが2020年中に実現するだけでも、十分ありがたいなと思います。アーティストとしての活動だけでは無いですし。
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結果的に、①はこのシングルで達成しており、想像以上に早かったです。
また、②③は直近の社会情勢等を考えると、企画もなかなか難しそうです。
ただ、代わり?と言えるかは分かりませんが、NHK BSプレミアムの『アニソンプレミアム』への出演が決定したのは驚きました。

デビュー直後で推していきたい時期に、リアルイベントの開催などがしづらい状況なのは、ファンとしては残念ですが、逆に「こうしたテレビなどの機会の有難みも増す」と前向きに捉えていきたいなと。